月々の家賃額で注文住宅が建てられるは間違い。

2020年4月2日

お客様の状況に応じて新築・リフォームのアドバイスをしてきた工務店 あきる野市のヨコタ総建です。

一度は家賃並みの住宅ローン返済で家が買える。もしくは、家が建てられるという広告を見たことがあるでしょう。家賃と同じ支払い額ならマイホームを建てた方がいいと思います。しかし、この宣伝文句はほとんどの場合でウソが多いです。その理由は

理由1:返済額が上がる住宅ローンで計算されている

「家賃並みで注文住宅が建てられる」と書かれている広告の住宅ローンの条件を見てみると、ほとんどの場合で「3年固定金利」と書かれていることが多いです。3年固定金利という住宅ローンは、簡単にいえば3年後に返済額が上がる住宅ローンです。最初の3年間は金利を大きく優遇して低く設定し、3年後には優遇幅が小さくなって金利が上がり、住宅ローンの返済額が上がります。そして、金利や返済額が上がることについては、ほとんどの場合、きちんと説明されることが少ないです。

たとえば、2500万円を3年固定金利の0.7%で借りたとき、最初の3年間の返済額は約6万7000円です。この金額であれば家賃並みの支払いと言えます。しかし、仮に3年後2%になってしまったら、返済額が8万1000円になります。固定期間で金利下げて、固定期間終了後にはその損を取り戻すかのように金利が上がる金利タイプです。金利が上がることがわかっている場合には借り換えなどの対応策も取ることができますが、当初の低い金利に惑わされずにトータルで返済総額がいくらになるのかに注目する必要があります。

理由2:固定資産税などが考慮されていない

家を建てると住宅ローンだけでなく固定資産税等の出費も発生します。今支払っている家賃が住宅ローンの支払いに変わるだけだと思い込んで家を建てると住宅ローンの返済額や固定資産税の急な上昇といった思わぬ出費が生活を圧迫する原因になってしまいます。

理由3:土地と建物だけで計算されている

注文住宅を建てるには、土地がない人は最初に土地を購入しなくてはいけません。土地の代金と注文住宅の代金、それ以外に諸経費と呼ばれる費用がかかってきます。諸経費の目安は土地や注文住宅の10~15%ぐらいと言われています。
仮に、広告に「土地と建物合わせて2,100万円」と書かれていたとしても、実際にかかるのは2,400万円だったりするわけです。諸経費も住宅ローンに含めなければいけない場合は、たとえ3年固定住宅ローンで借りたとしても家賃並みの住宅ローン返済にならないケースも出てくるでしょう。

以上、3つの理由で家賃並みの住宅ローン返済で家が買えるというのは間違いです。注文住宅を建てるにあたって、やはり一番大切なのはお金の話です。その大切なお金の話をきちんとできない住宅会社はどうなんでしょう?一番大切なお金の話を金融機関任せにしてしまう住宅会社はどうなんでしょう?